「会心の作品」や「会心の笑みを浮かべる」という言葉がある。「会心の」とは、物事がうまくいった時、心から満足できる時に使うが、世の中そんなに甘くないので、人生においてそうそう自分で使う時はないというのが正直なところである。
放課後、校内では、高校生の応援団やダンスの掛け声が響いていたが、校舎から体育館に向かおうと下足室を出た時、びっくりするような大きな楽器の音が響いてきた。言わずもがな、吹奏楽部である。体育館も気にはなったが、時を逃してはいけない、と音の聞こえた2階の音楽室に向かった。
扉が閉まっていたので、いきなり入って練習を邪魔してはいけないと、少々緊張気味にと扉を開けたが、ちょうど合間でほっとした。ちらと生徒が私の姿を見て、「校長先生や…」と前の生徒に声をかけ、他の部員も挨拶してくれた。
邪魔をしてはいけないと、「どうぞどうぞ」と練習を促した。ちょうど演奏の最後で、音を合図にバシッと決めるシーンだった。が、皆の動きも音もどちらもなかなか合わず、何度も練習を繰り返していた。動きも音もメリハリが大切だとわかっているが、一瞬のことなので合いそうで合わない。皆がそのもどかしさを感じながらも、一生懸命集中していたので本番に期待!楽しみにしておく。
